取引とは?実は色々な種類がある!(資本取引だけ個別記事)

以下の記事では、

簿記とは?

取引とは以下のように、会計上での取引の定義しか書いていませんでした。

「取引」 とは・・・

会計用語的に、資産・負債・純資産・(費用・収益)を増減させることです。

なので、天災や盗難、紛失も上のいずれかを減少させるものであれば

会計上の取引に含まれます。

逆に、契約行為や無償での物品の貸借は一般的には取引ではありますが

会計上の取引には含まれません。

これを更に深堀りして行きます。

取引の種類

いつの取引かで分ける

先に以下の記事を読んで下さい。

会計期間とは?

 

※いつのかで分けられる取引は、後に出てくる“どんな取引か?”でも分けられます。

 

決算取引

以下の図と「決算取引」という言葉だけで考えると

 

疑問のある女性
決算取引とは、期末日に近い月日で行う取引のことかな?

 

と思いますが、その解釈で合っています。

 

そこに更に以下の意味を加えると、決算取引の定義となります。

 

冒頭で取引とは“資産・負債・純資産・(費用・収益)を増減させることです。”とありましたが、

決算取引とは決算の結果、

  • 当期から翌期に何かしらの勘定科目を繰り越さないといけなかったり
  • 引き継がないといけなくなったり

など、当期の取引が翌期に影響を及ぼす場合

それは翌期においては経営陣の意思ではないが、当期末の当該勘定科目を翌期首に記帳がされていることから、

「資産・負債・純資産・(費用・収益)を増減させている。」ので、取引として見なしているものです。

 

例① 減価償却での仕訳の際に関連する勘定科目

詳しくは、以下の記事へどうぞ。

複雑すぎる減価償却費を解り易く解説!(他の記事を読む必要なし。)

 

例② 貸倒引当金での仕訳の際に関連する勘定科目

貸倒引当金

貸倒引当金に関連する勘定科目や専門用語をまとめて解説!

 

期中取引

以下の図で、

期中、つまり期首日から期末日の間の取引だと定義しても間違いではありません。

 

但し、決算取引という言葉あるので厳密に定義をすると期中取引とは

「決算取引以外の取引であり、当期中の取引が翌期に影響を及ぼさない取引である。」と定義するべきでしょうね。

 

オススメは、先に出てきた決算取引で出てくる勘定科目から成る仕訳を覚えて、それ以外は期中取引であると覚えておけば問題ないです。

 

簡単な例を出すと、

借方 車両運搬具 1,000,000円 / 貸方 普通預金 1,000,000円

とか、

この後出てくる以下の

借方 普通預金 10,000円 / 貸方 現金 10,000円

借方 立替金 10,000円 / 貸方 現金 10,000円

借方 工具器具備品 100,000円 / 貸方 現金 100,000円

借方 借入金 10,000円 / 貸方 現金 10,000円

借方 普通預金 100,000円 / 貸方 売上 10,000円

借方 仕入れ 100,000円 / 貸方 現金 10,000円

 

これら当期中取引が決算の結果、

  • 当期から翌期に何かしらの勘定科目を繰り越さないといけなかったり
  • 引き継がないといけなくなったり

など、当期の取引が翌期に影響を及ぼす場合

それは翌期においては経営陣の意思ではないが、当期末の当該勘定科目を翌期首に記帳がされていることから、

「資産・負債・純資産・(費用・収益)を増減させている。」ので、取引として見なしている取引を決算取引と呼ぶ。

 

ということですね!

 

どんな取引かで分ける

※同じく、どんなのかで分けられる取引は、既にに出て来た“いつの取引か?”でも分けられます。

営業取引

資産・負債・資本が、どう増減するかで営業取引は

 

  • 交換取引
  • 損益取引
  • 混合取引

 

の3つに分けられます。

交換取引

交換取引とは損益の発生が伴わない取引のことです。

交換って何のこと?
具体例を使って分り易く教えて!

 

つまり、借方・貸方ともに資産か負債か資本(純資産)が載っていて増減している取引のことです。

 

例を出すと分かり易いですね。

 

例① 借方 資産 / 貸方 資産 (現金10,000円を、普通預金に入れた。)

 

借方 普通預金 10,000円 / 貸方 現金 10,000円

普通預金の残高が10,000円増えた / 現金の残高が10,000円減った

 

普通預金も現金も資産です。

 

普通預金が増えたので借方です。

資産の増加
借方 貸方
資産の増加

普通預金の増加

資産を増加させる勘定科目

現金の減少

 

 

 

そして、現金が減ったので貸方です。

資産の減少
借方 貸方
資産が減少したことによって増減した勘定科目

普通預金の増加

資産の減少

現金の減少

 

 

 

 

 

上は「資産の増加」下は「資産の減少」と違いますが、

普通預金の増加 現金の減少 が共に同じですね。

 

同じ資産がただ移動しただけなのでこの例が最も分かり易い交換取引です。

 

じゃあ、以下も 借方 資産 / 貸方 資産 の交換取引ですが、例のように自分で文章にしてみて下さい!

 

借方 立替金 10,000円 / 貸方 現金 10,000円

借方 工具器具備品 100,000円 / 貸方 現金 100,000円

 

 

例② 借方 負債 / 貸方 資産 (借入金の10,000円を、現金で返済した。)

 

借方 借入金 10,000円 / 貸方 現金 10,000円

 

負債の減少
借方 貸方
負債の減少

借入金の減少

負債を減少させる勘定科目

現金の減少

 

簡単ですね。

しかし先程の例①とは違って、資産が減少していることです。

 

 

損益取引

損益取引も同じですね。

借方・貸方のいずれかに収益か費用が載っていて増加している取引のことです。

 

例① 借方 費用 / 貸方 資産 (販売用の商品を、現金100,000円で仕入れた)

 

借方 仕入れ 100,000円 / 貸方 現金 10,000円

 

費用
借方 貸方
費用の増加

仕入れの増加

費用の増加の結果、増減した勘定科目

現金の減少

 

 

 

例② 借方 資産 / 貸方 収益 (売上金として、普通預金口座に100,000円が入金された)

 

借方 普通預金 100,000円 / 貸方 売上 10,000円

収益
借方 貸方
収益が増加したことによって増減した勘定科目

普通預金の増加

収益の増加

売上の増加

 

混合取引

つまり、交換取引と損益取引が両立している取引のことです。

 

借入金の100,000円の返済と、その利息5,000円を現金で払った。

 

借方 借入金 100,000円 / 貸方 105,000円

支払利息 5,000円

 

資本取引

最後に資本取引。

これは記事のタイトルの通り、個別に記事化した方が良いほどややこしいのでこちらからどうぞ。

資本取引とは?

 

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