会計の勉強を始めるまでに、おそらく僕がそうだったように多くの方が以下の流れを経るでしょう笑
- 稼ぎ始める
- 稼げた
- 税金で困る
- 節税の為に税金の勉強開始
- 勉強が税務会計に偏る
- 税務会計以外の〇〇会計の重要さに気付く
- そもそもの会計の勉強をしだす
確定申告を行うとやはり節税に意識が傾きがちで
単に節税の為だけに「税金」そのものの勉強は、
それは「税務会計」の側面でしか見れていないということで色々と機会損失だと実体験で強く感じたので、
税務会計以外の会計の存在と、会計と経理と財務の違いを徹底的に解説をしていきます。
そもそも会計とは?
語源から広義の会計の意味を理解
漢字の「会計」の語源から。
中国の『史記』に出てくる「計は会なり」が語源とのこと。
「計」=「正確に話すこと」、「会」=「増えること」という意味で、
「会計」とは「増えたことについて、正確に話すこと」となります。
勿論、“-1増えた”=“1減った” と言えるので、「正確な数の増減の説明。」が広義の会計の意味となります。
次に、会計の英訳の「accounting(会計)」の語源。
accountingの語源が「account(説明する)」で、
accountの語源が「computare(数える。)」です。
よって、先ほど「正確な数の増減の説明。」と同じです。
※何と、computareは、「computer(コンピュータ)」の語源でもあるそうです。
会計の広義の意味について、他も見てみます。
wikipediaでは、
会計とは、委託・受託関係において、受託者がその委託者に、
委託された活動の状況について説明ないし釈明する行為を言う。
とあるが、「会計はお金のやり取りを記録するものかな?」と、会計を勉強する前の僕は
そんな認識でいましたが、任されたことを任した人に説明や釈明する行為と言われて
「あ~、説明や釈明する行為とやり取りを記録する行為が、“他人に説明する”という点で共通だな。」と思ったので、
会計の本質的な意味とは、そのことです。
広義の会計の意味は、“他人に説明する”です。
企業のお金についての狭義の会計=企業会計
つまりお金について説明することは、狭義の会計のことということです。
狭義の会計の意味は、“企業のお金について他人に説明する”です。
コトバンクからの引用で
金銭収支、財産の売買を中心とした経済的取引事象を、
貨幣数値によって一定の方式により記録・計算・報告する制度ないし行為をいう。
お金について書いてあるので、狭義の会計が書かれていると思いました。
この、“企業のお金について他人に説明する”には、他人に口頭で伝えるのも伝わりませんし、
じゃあ、自分で勝手に作ったフォーマットをPDFや紙にするのも非効率的なので、
一般的に普及しているフォーマットである決算書(財務諸表)を使います。
なので、企業会計は
“決算書(財務諸表)などを以て、企業のお金について他人に説明する”
と、厳密に定義できます。
次に、企業会計には3種類があるのでそれぞれ説明します。
管理会計
1・管理会計・・・他人(経理が社長に)、任意でありフォーマットも任意。
2・財務会計・・・他人(企業がステークホルダーに)、義務でありフォーマットも決算書(財務諸表)で固定。
3・税務会計・・・他人(企業が税務署に)、義務でありフォーマットも決算書(財務諸表)で固定。
管理会計はしなけければならない義務はありません。
企業会計の意味は、
“決算書(財務諸表)などを以て、企業のお金について他人に説明する”
と言いましたが、
これは言い換えると、
会社内の人間である経理が、社長などに決算書(財務諸表)を使って説明するということになります。
厳密的には、経理が社長に説明するというよりも、経理が作成した財務諸表を社長が読むことです。
しかし、社長が読むだけであれば、ただの経理です。
読み込んで、会社の売上管理、コスト管理、利益管理、及び分析などをしたいということですよね。
ここまでしてようやく管理会計です。
しかしあなたが読んでいるのは僕の記事ですよね?笑
さて、管理会計に僕のツイートでよく出てくる「四資源」の話を加えます!
自力の青色申告を勧めている理由は
・自分の資源が何なのか?
・どう資源の配分をしたら良い?
・どう資源の活用をしたら良い?を考える機会を生み、その後の経営方針のネタにもなるからです。
税務会計が、管理会計になり、最終的に財務会計になる。https://t.co/ZUHuUbEHm4
— YUJI@低偏差値高卒の起業家 (@yujiyamazato) February 10, 2023
過去のツイートを載せていますが、経理や税理士に会計を任せずにさらに青色申告をすることを勧めている理由は
・自分の資源が何なのか?
・どう資源の配分をしたら良い?
・どう資源の活用をしたら良い?
を考える機会を生み、その後の経営方針を見出した結果、永久的に売上と利益の最大化を図る為。
経営方針とは、
- どうマーケティングするか?
- どんなプロダクトをローンチするか?
- 無駄なコストはないか?
- 自分の強みはなにか?
などです。
つまり、
“管理会計の目的は、財務諸表から会社の売上管理、コスト管理、利益管理、及び分析することだ。”
→「何か当たり前のことを言っている感じで別にインパクトがない。曖昧だ。」
↓
「ここに『四資源』の話をブチ込むと、財務諸表から自分の資源とその配分と活用方法が見えて来て
それは今後の経営方針のネタになる!」
↓
「財務諸表から会社の今後経営方針のネタを作ることが管理会計なのだ!」
と説明されたら、管理会計の必要性を感じるとともに管理会計と他の会計の違いも認識しますよね。
財務会計
1・管理会計・・・他人(経理が社長に)、任意でありフォーマットも任意。
2・財務会計・・・他人(企業がステークホルダーに)、義務でありフォーマットも決算書(財務諸表)で固定。
3・税務会計・・・他人(企業が税務署に)、義務でありフォーマットも決算書(財務諸表)で固定。
企業会計の意味が、
“決算書(財務諸表)などを以て、企業のお金について他人に説明する”
ことなので、財務会計とは会社以外の外部の人間に説明するための会計のことです。
また、会社と利害関係にある人間のことをステークホルダーと言います。
んで、財務会計とは後述する財務の目的である「資金の確保」の為に
ステークホルダーに対して利益が多くあることと費用が少ないことを示したいです。
しかし企業会計原則があるので、会社の目的と原則のギリギリを調整してステークホルダーに示します。
企業会計原則を把握しよう!
税務会計
1・管理会計・・・他人(経理が社長に)、任意でありフォーマットも任意。
2・財務会計・・・他人(企業がステークホルダーに)、義務でありフォーマットも決算書(財務諸表)で固定。
3・税務会計・・・他人(企業が税務署に)、義務でありフォーマットも決算書(財務諸表)で固定。
最後に税務会計。
これも同じく、“企業のお金について他人に説明する”で、他人とは税務署のことです。
財務会計の時と同じく、税務署に対して利益が少なくて費用が多いということを示したいです。
しかしこれまた税法があるので、ギリギリを調整して税務署に示します。
稼ぎたての起業家とかが、税務会計に偏っていることはあまりよろしくないことが今回の記事でわかったかと思います。
とは言え、税務会計は立派な財務、つまり結果的に資金の確保にはなっているので僕の他の記事をしっかり読んで、
まずは税務会計に精通していきましょう!
次に経理です。
似たような意味なので、しっかりと違いを把握しましょう!
経理とは?
経理とは「経営管理」の略で、字の通り経営を管理するという意味です。
管理とは、お金の流れを管理することです。
では、経理の仕事を箇条書きにしてみます。
- 伝票作成
- 帳簿の作成
- 請求書の作成
- 税金の申告(実際に支払いも行う)
- 減価償却費の計算
- 債権残高の計算(実際に回収も行う)
- 債務残高の計算(実際に債務の支払いも行う)
そう、経理とは公的な書類を残すことです。
経理が作成する
損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書、利益金処分計算書、附属明細表 は、
先ほども出てきましたが、まとめて財務諸表と言われるので、経理と財務も勘違いし易いです。
なので、以下で財務についても読んで行って下さい。
財務とは?
先ほど、財務会計のところで、財務の目的は「資金の確保」であると言いましたがそれ以外にもあるので、
解説します。
財務とは、
- 資金調達(銀行融資、株式発行など)→「資金の確保」のこと。
- 予算管理
- 資金管理
- 利益剰余金の運用(投資、M&A、株主への配当。資金剰余金ではない。)
などのことです。
財務はファイナンスと言われることもあります。
分かりやすく言えば、
1・企業運営の為に、今あるお金の使い道を考えること。
2・企業運営の為に、不足しているお金を調達すること。(調達後は1に。)
企業会計(※財務会計含む)は、過去〜現在を見ているのに対して、(※管理会計は未来を見ていると思いますが・・・)
財務は、未来を見ています。
また、
「2・企業運営の為に、不足しているお金を調達すること。」の為に、
1・社長が管理会計で以て経理が作成した決算書(財務諸表)から
・自分の資源が何なのか?
・どう資源の配分をしたら良い?
・どう資源の活用をしたら良い?
という経営方針を見出した結果、永久的に売上と利益の最大化を図り、
2・社長が財務会計で以て、
ステークホルダーに対して利益が多くあることと費用が少ないことを示すことで、
3・永久的に売上と利益を創造できて、利益も多く費用も少ないと銀行や、投資家などに感じて貰って
「2・企業運営の為に、不足しているお金を調達すること。」を達成する。
ということです。